インスタントのだし

インスタントのだしは、便利なものです。ですから、否定はしません。
特にこだわりがなければ、日常的には、インスタントのだしを上手に使って下さい。

インスタントのだしでも、入れるタイミングや分量に気を付けて使う事が必要です。

顆粒状の昆布や鰹のだしなども、煮込み料理であれば、染み込ませるために最初に入れます。お吸い物などの香りも大切にしたい場合は、火を止める寸前に入れます。どちらも大切にしたい場合は、半分を最初から、半分を最後に加えます。
また、塩が含まれているものもありますので、塩分の加減には注意して下さい。

グルタミン酸ナトリウムなどの化学調味料はいつ入れても構いません。

素材のだし

基本的にはだしは、すべて素材のだしです。だしの出易いものをだしの元として使っているだけのことです。
ですから、料理はだしの出るものを組み合わせて、うまく素材のだしを使ってください。

だしの種類には、アミノ酸系、核酸系、有機酸系などがあります。

アミノ酸は、必須アミノ酸などとか、良く聞く言葉だと思いますが、たんぱく質を構成する最小単位です。人間の身体も2割がアミノ酸で出来ています。
もちろん蛋白質には味はありません。しかし、色々なアミノ酸には、様々な味があります。その中で旨味と言われているのは、グルタミン酸やアスパラギン酸です。

核酸は、DNAとかを構成するものです。りん酸を含んだ物質です。生命の元と言ったら不正確な発言でしょうか。生物の代謝や運動エネルギー源となるアデノシン三リン酸(ATP)などが有名です。肝臓に貯えられ、エネルギー源としても使われています。
うま味として知られているのは、煮干しやかつお節に多く含まれるイノシン酸、椎茸に含まれているグアニル酸などです。

有機酸は、もちろん有機物の酸ですね。炭素化合物で窒素を含まないものを言います。酢酸、クエン酸、乳酸などです。旨味成分として有名なのが、貝類に含まれるコハク酸です。

実はだしというのは、生命の元と言うべきものです。

昆布だし

昆布は表面に白い粉(旨みの成分マンニツト)がふいていて、完全に乾燥している物が良いでしょう。
保存の方法は湿気に気を付けます。
旨みの本体(グルタミン酸ナトリウム)

昆布の種類

真昆布(やまだし昆布)
高級品です。白口と黒口があります。だし汁用には黒口を使用する事が多いようです。

利尻昆布(礼文昆布)、長昆布
家庭の吸い物などに使います。

三石昆布(日高昆布)
昆布巻など、煮物用に使います。

注意
洗うと甘味(マンニツト)が流れますので、固く絞った布巾で軽く拭くだけにすることが大切です。
だし汁を取る時は、昆布臭くなりますので、煮立てないようにします。これは吸い物のだし汁に使う時。

鰹節(かつおぶし)や節

真かつお
普通の鰹節です。

雑節
まぐろ節、そうだ節、さば節、むろ節、いわし節など。

製造面からの分類

荒節、原料を煮たものを薫し、乾燥したもの。
枯節、荒節の表面のタ-ル分を削り、カビ付けしたもの。通常は三番カビ付け以上したものを言います。

形状からの分類

本節、大型の魚を四本の節に分けたものです。(背側、雄節、腹側、雌節に分けられるます)
亀節、小型の魚の場合。それぞれの片身を使い、二本の節にしたものです。

日本料理店で使われている節は、主に関東では、かつお節の枯節。関西ではまぐろ節の血合抜きとかつお節の枯節の併用が一搬的です。

かつお節

産地(鹿児島県・枕崎、山川、静岡県・焼津)

特徴

荒節・・・薫香が身上。だしの旨みより香りを生かす節です。癖が無く、さつぱりしただしが取れます。

枯節・・・カビの作用によるまろやかな旨み。枯れが若いほどだし汁に濁りが生じ、魚が悪いほどくせがあり、だし汁が澄んでいません。

本節・・・雌節は腹身であるために脂肪分が多く旨いだし汁が取れます。雄節は背身で脂焼けの心配がなく、美味しく澄んだ出し汁が取れます。

亀節・・・やや渋みがあり、味が淡泊です。

各節の特徴

まぐろ節

原料、キハダマグロの幼魚(シビ)
枯節は、ほとんどなく、荒本節、マグロ荒亀節、マグロ 血合抜きの三種が主体です。くせがなく、さつぱりした味が特色です。
血合抜きが最も使われ、削り上がりの色が純白に近いことが必要条件です。
節の中では最高級品に属くし、椀だし、削り節として用られることが多いです。

そうだ節

原料、ソウダ鰹、産地(高知県、土佐清水市など)
かつお節に比べ血合の部分が多いので濃厚で色の付いただし汁が取れます。醤油、味醂、味噌などと合わせて使用します。

めじか節

こくのある味
笹めじか節、ややきつい味。
丸めじか節、ややあっさりとした味。

さば節

原料、ごまさばがほとんど。
産地、和歌山県(紀州もの)、千葉県(房州もの)まさばの鹿児島の屋久島(梅吉サバ)など。
香りがあっさりしていますが、こくがあり、濃いだしが得られます。
そば、うどんのだし汁に用られます。特にそばは、鯖節などの濃いだしが合います。
ゴマサバのほうがあっさりとしています。だしが冷えると鯖特有の臭みが出ます。

むろ節

原料、ムロアジ、主に鹿児島県が産地。
だしの色はごく薄いレモン色です。香りは弱く、味はまろやか。鯖よりもさっぱりとした味で臭みが少なく、冷めても臭みが出ません。ただし、長時間煮詰めると渋みが出て来ます。

うるめ節

原料ウルメイワシ
長崎県、宮崎県が主な産地。
だしの色は黄色みがかって、濃い香りと後に残る深みのある味。
サバやアジに比べて割安で臭みが少ないです。

いわし節

原料、カタクチイワシ、マイワシ
主な産地、宮崎県、長崎県、和歌山県、山口県、島根県、静岡県、千葉県、茨城県
だしは黄色っぽく、苦味や生臭さなど、癖があり、味噌汁用などに使用されます。

保管法

節は、水分、温度、光線、酸素(酸化)、害虫の影響で劣化します。

荒節・・・夏場は湿気が多いので、冷蔵庫で保管します。冬は風通しのよいところで保管します。

枯節・・・乾燥が進んでいますので、風通しのよい涼しいところで保管します。夏場は虫が湧く事がありますので、時に陰干しか、冷蔵庫に入れます。

かつお節自体が水分を含んでいる物ですから、密閉した容器に保存することは避けます。むれて虫が湧いたり、風味を損なうことになります。

削節の場合は、必ず冷暗所、又は冷蔵庫で保管します。
パツク入りの場合は、密閉包装で、防湿や防酸化、又は脱酸素剤入りなどの工夫がされていますので、品質保持が出来ています。

スポンサーリンク