投資や金融のリスクの種類

リスクの様々な種類や分類の仕方

基本的には、リスクはどんなものにも存在します。その種類はおよそ考えられるかぎり様々ですが、一般的には、以下のような用語で呼ばれるものが主です。

金利変動リスク、中途解約リスク、デフォルトリスク、インフレリスク、価格変動リスク、流動性リスク、サバイバルリスクなど。

では重要なものを中心にざっと説明します。

金利変動リスク

これは金利変動により、予定した収益が確保出来ないなどのリスクです。

中途解約リスク

中途解約に対する、ペナルティを被るリスクです。金融商品に対する言い方で、大きく分けると流動性リスクの範疇だと思います。

デフォルトリスク

債務不履行など、約束違反により被る金融リスクです。
銀行や保険会社や投資している会社が倒産して、預金や満期金や権利などが、返って来ないなど。金融商品では、全てに存在します。パーになるということです。

預金などでは、普段意識する人は、あまりいないのかも知れませんが、こういった事は、驚くほど沢山起こっています。誰かに立て替えたお金が返って来ないというのは、一般的に存在しますね。銀行救済のために税金を投入せざるをえないのも、広い意味のデフォルトリスク、またはそれを担保するための費用です。

インフレリスク

インフレのために資産価値が下落するリスクです。
通貨や預金、金融商品にいつも付きまとうリスクです。これは目につき難いのですが、常に注意しないといけないものです。金融商品は常態的に、インフレとの戦いになります。もっとも被害者が多いのではないでしょか。爆発的なハイパーインフレも存在します。戦後の大インフレでは、多くの人が資産を失いました。

価格変動リスク

市場価格が変動するリスクです。
普通の人が投資のリスクについて述べるのは、この事を言っている事が多いですね。金地金や株式や不動産、古物、物品など、あらゆるものに存在します。ただこのリスクが大きいという事は、それだけ価格変動が大きいということで、収益の期待もまた大きいということです。(大きく下がるということは、大きく上がるということです)
リスクとリターンの関係が裏表ということを、最もよく表現しています。

流動性リスク

換金など、通貨や他のものに変更する時のリスクです。
これはほとんどの人が、あまり意識しないのでは無いでしょうか。しかし、かなり重要なリスクです。自分で消費使用するものでない限り、好きな時、必要な時、有利な時に換金又は、他ものに変更できないようでは、資産の意味がないのですから。
中途解約が出来にくい金融商品、受け取るのにかなり長い間かかる保険の満期金、売り難い不動産、骨董品、特殊なものなどが、このリスクが高いですね。

市場性が無い、あるいは少ないものには、注意が必要です。マニアの間では驚くほど高価な品物でも、特殊なものは投資には不向きです。次にあなたから、もっと高い値段で買いたい人が、いつも存在するとは、限らないからです。(ちょっとした世相の変化で、無価値になってしまう恐れも)極端な話し、自分の作った粘土細工に一億の値段を付けても有効ですが、あなた以外に一億の価値を見る人は皆無で、流動性はいつもゼロです。(すなわち無価値です)

市場性があるものでも、市場の出来高に対して、あなたがかなりの分量を持ってしまった場合は、流動性リスクが高いです。あなたの売りで価格が下がってしまって売るに売れない状態(又は結局は安く売らなければならない)になってしまいます。
ですから、不意の出費に備えて、金利的に不利であっても、普通預金やMRFや現金にある程度、資金を振り向けて置くのは、当然の事ですね。

サバイバルリスク

大地震、革命、戦争、侵略、動乱、国家消滅など、異常事態に対する金融リスクです 。
これはあまり一般的に語られることはないかも知れませんが、常に考慮して置く事も必要です。

どのような事態かにもよりますが、現金、預金、株式、もって逃げられない不動産など、あらゆるものに存在します。
いざという時には、札束は本当の紙切れになります。最もこのリスクが少ないのは、やはり金地金です。このいざという時のための保険に、いつも少しの金地金を持っていることも必要かも知れません。

リスクの担保

このように金融リスクはたくさん存在します。他にも色々な言い方、分類の仕方があります。
言えることはすべての金融リスクを担保する事は、不可能だということです。ですから、全体として少しづつ担保する、分散するということが、必要になるわけです。リスクとはコントロールすべきものです。
資金を一つのものに集中するということが、最もリスキーな事です。すべてを預金にするとか、すべてを株式にするとか、それは綱渡りをしているようなものです。昔から、財産三分法(預貯金、株式、不動産)が言われていますが、このことです。

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