冷蔵庫の節電の工夫

古い冷蔵庫は買い換えが一番かも知れません

冷凍冷蔵庫の節電は比較的に簡単だと思われがちですが、実は工夫の余地の少ないものです。

家庭にある冷蔵庫は、常に動きつづけ、場所を移動させる事も出来ません。周囲の壁から離して、放熱板からの放熱ををよくするというような程度の節約は、おのずと限界もあるということです。冷蔵庫は、すでに完成した一体の製品だからです。
考えられるのは、扉をあまり開けないようにして、又は、冷蔵庫内部に、ビニールカーテンなどをして、扉を開けた時に不要な冷気を逃がさないということです。しかし、作業性を考えると、こういう処置は利便性を大きく損なうものです。

使い切ってこそ節約も

また、よく言われるように、物を詰めこみすぎないようにして、冷気の通りを良くし、節電するという節約術は、冷蔵庫の持つ特有の経済性をまったく無視した意見です。
特売、その他で、食品が安価で手に入る時に、冷凍冷蔵庫などにたっぷり物を詰め込んでも、保管することで得られる経費の節減は、その為に余分にかかる電気代を凌駕するものです。

また、一週間分の食料を一度に買い込んで得られる、交通費、ガソリン代の節約、徒歩又は自転車等で買い物をされる方に取っても、その事で得られる自由時間を金銭、労働に換算すると、詰め込む必要がある時は、詰め込むべきなのです。(それで得られる時間で何らかの収入、又は休息によって健康を得られるならば、なおさらです。)

また、必ずしも冷やす必要の無いものを冷蔵庫に入れる場合も、それによって一時的に家庭内のスペースが節約出来るならば、それも電気代以上の節約になります。そうで無ければ、貴方はもっと広い、家賃の高い、又は購入費が高い住居に引っ越しをしなければならないからですね。そして、収納家具を買わないとならないからです。

つまり、冷蔵庫の節約と言うのは、冷蔵庫のスペースを可能な限り、使い切り、合理的な生活をするということです。

買い替えるなら

では、電気代の節約は無理なのか。そうではありません。
もし使っている冷蔵庫が、10年程度以上前の物であるならば、思い切って買い換えることも、選択肢の一つです。近年コンプレッサーの改良が進みました。また、インバーターによる周波数の適正化、最適電圧制御によって力率の向上が計られています。おそらく何もしなくても、電気代は半額程度に成るはずです。機種によりますが、数年で購入費の元が取れます。

また、特売時の食品保管用にもう一つ冷凍庫を所有される方がありますが、節約になりません。一台にかかる電気代は、大きな冷蔵庫であっても、小さな冷蔵庫であっても、それほどの差はありません。大きめの冷凍冷蔵庫を一台所有されるのが最も合理的です。

もちろん購入するならば、超省エネ型。冷蔵庫はランニングコストが大きいので、少しぐらいの値段差は、すぐに吸収できます。また、必ずしも有名家電メーカーの製品を購入する必要性はありません。エアコンにも言えることですが、心臓部のコンプレッサーは日本でも3社ぐらいしか製造しておりません。どこのメーカーでも、そのいずれかを使っているに過ぎないので根本的な性能差はありません。(外国製品は除く)

電気基盤はそれぞれ開発しますし、それによって性能差もでますが、それほど大きくないものだと思います。あとは断熱材の性能ですが、これもそれほどの性能差はありませんし、故障などがあるわけではありません。性能差、故障が出易いコンプレッサーは似たりよったりの条件です。安い方が良いですね。
ただ、求める庫内の使い勝手や気に入るデザインは様々ですね。

少しでも節電なら

そうは言っても、買い換えることは現状できないし、とにかく節電をしたいと言う方。
今まで述べた事を参考して、実行してください。冷蔵庫の放熱盤は裏面、側面に配置されていますので、壁からの空間を可能な限り取って下さい。扉を開けた所に透明ビニールカーテンを張りつけて下さい。詰めすぎはよく無いのですが、いつも内部がガラガラだと言う方は、電源のオンオフがはげしくなりますので、水などを入れたペットボトルなどを入れておいて下さい。冷凍庫部分は詰めすぎてもあまり関係ありません。
また、冷蔵庫の天井部分に物を乗せると、放熱が妨げられてしまいますので、乗せる場合は、すのこのようなものを敷いて天板との間に空間を取ってください。

裏技として、夏の暑い日は、冷蔵庫と壁の空間に向けて、小さなおもちゃのような扇風機で送風して、放熱を手助けする手があります。数百円で買えますよね。その電気代は微々たるものです。

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